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2010年7月17日 (土)

『3つの原理 セックス・年齢・社会階層が未来を突き動かす』

神田昌典さん監訳の、未来について予想した本。

人口統計から未来を予測した『バブル再来』なんかも好きで、ずっと読みたかった1冊。

長編ミステリーを読むかのように、数日かけて読みました。


邦題は『3つの原理 セックス・年齢・社会階層が未来を突き動かす』 ローレンス・トーブ著

原題は"The Spiritual Imperative: Sex, Age, and the Last Caste" by Lawrence Taub


セックス、年齢、社会階層が未来を突き動かす・・・ってなんのこっちゃい!というと、

その3つの切り口から、人類誕生~現代~未来、において

何が歴史を動かしてきたのか、を語っているのです。

内容を少しまとめると・・・


spade社会階層
   
     「精神・宗教の時代」 人類誕生

     「戦士の時代」 ポルトガル・スペインの時代

     「商人の時代」 アメリカ帝国主義の時代

     「労働者の時代」 今

     「精神・宗教の時代2」 未来


     特におもしろいのが、お金が第一の基準だった商人の時代を経て、
  
     労働が第一の基準となっている「労働者の時代」になっているという話。     

     そしてその世界の中心は・・・

     「日本」

     やがてそれは日本、中国、韓国を中心とした「儒教圏ブロック」へ。

     東アジア共同体が実現するという!

     複雑になった大企業では、「個」よりも「集団」を優先させるチームワークが上回る。

     「仕事」が個人のアイデンティティーとなる。

     ・・・なるほどなぁと思いました。

     筆者は同時に、このシステムは個人が幸せになることは難しい、とも指摘しています。

     なぜアメリカが資本主義の頂点にたてたのか?

     なぜアメリカ、ヨーロッパは1位の座を儒教圏ブロックへ渡すことになるのか?

     儒教圏ブロックの時代の次は、どの国・地域が世界の中心となるのか?

     ・・・そんな話もでてきます。ここだけでも十分おもしろい。


heartセックス(性)

      中国の陰陽思想では、女性は「陰」、男性は「陽」に気が傾きやすいといわれています。

      (中国では、陰陽のバランス・中庸を大切にする思想があって、

       男女のどちらか片方だけではなく、男女どちらも揃っていることを大切にしてます。)

      著者は、この思想に基づき、人類の時代を大きく3つに分類。

      陰の時代 女性の段階

      陽の時代 男性の段階

      陰陽の時代 第三の性の段階 両性的未来

      これは、日本人なら理解しやすい説かと。

      古代では、女性は神として崇められていた。母親こそが、中心的な存在だった。

      それが、男性の時代へ。父親の存在が強くなり、今もそれが色濃く残っている。

      そして、これからの時代は男性的なもの、女性的なもののバランスがとれ統合された時代になる。

      (フェミニズム運動はその過程において大きな意味がある。)
 
      女性的な男性、男性的な女性が増えている・・・なんていうのも、そんな動きの1つなのかもしれない。

      きっといつか、男性的・女性的といったものに囚われない、軽やかな生き方が主体になるんだろうな。

      男性と女性の関係も、今までの関係を超えた自由なものになる・・・なんてお話も。


club年齢

     人類全体の一生を、個人の一生に対応させたもの。

     人類の誕生期 個人としての意識がない段階

     幼児期 自分自身を宇宙の中心として考えていた 

     幼年期 母への興味と崇拝

     子ども時代、10代前半 父親が中心に

     10代中・後期 父親、母親を拒否し、個人の意思や欲望を主張する時期

              人類は今ここ、19歳くらいでは?とのこと。

     著者の説では、各国を年齢的にいうと

     アジア、アフリカ、南アメリカ ・・・ 12,13歳あたり

     西欧諸国、アメリカ、以前のソ連 ・・・ 19歳

     オランダ、スカンディナヴィア諸国 ・・・ 23~25歳

     ・・・とのこと。

     アジアや欧米の年齢はよくわかんないけど、

     オランダとスカンディナヴィアが平均を上回ってる、っていうのはなんだかわかる。

     社会が成熟している。

     この年齢モデルは、人類は経験を重ねて学び、前進してるんだよ~ってことをいってるとも受け取れる。


あつ~い本で、著者がこの考えを築くまでの過程や、共産主義の考えについてとか、いろいろ書かれてます。

うっさんくさ~いとは思います。信じなくていいと思う。

ただ、神田さんが帯で「脳が拡張させられたような感覚をおぼえた。」と書いてはるみたいに、

視界が広がる。

世界を動かしてるのって、経済と政治だけじゃないよね!って。


3つの原理―セックス・年齢・社会階層が未来を突き動かす


買ったきっかけ:
神田さんが紹介してはって気になってた。浅草の本屋さんで思わず買っちゃった。

感想:
個人の未来を考えるとき、社会の動きとは切り離せない。未来をある程度仮定・予測しておくことができたら・・・。そんな欲求をいくばくか満たしてくれました。

おすすめポイント:
10ヶ国語を話し、世界各国で生活してきた(日本にも20年いたそう)著者だからこそ書ける本。インドのカースト思想、中国の陰陽思想といった東洋の思想、西洋の思想、どちらも自説に取り込んでいます。


3つの原理―セックス・年齢・社会階層が未来を突き動かす


著者:ローレンス・トーブ


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コメント

久しぶり~元気?
3つの原理はオレも読んだことあるよ☆母系社会~父系社会を経て、再び母系社会に戻りつつあるってのは、オレも目から鱗だったわ!確かに、今世界的にも女性の社会進出や人権が謳われてるし、それは多いにあるなーと感じたわ。その本読んでる人あまりいなくて、その話できるのが嬉しくてついコメントしてしまいました。(^_^)/

投稿: とーる | 2010年8月10日 (火) 12時11分

とーるさん!

なかなかお会いできてないですけど、またの機会にぜひぜひお会いできますよーに^^

投稿: yuka | 2011年2月 6日 (日) 16時08分

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